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「長くつ下のピッピの世界展」ー感動!!

先日、東京富士美術館でやっていた、世界的にも有名なスウエーデンの児童文学作家・アストリッド・リンドグレーンの作品「長くつ下のピッピ」の原画を中心に愛用品なども展示されていたのを見てきた。。最初は病気で寝ているわが子に、話して聞かせた物語から始まったそうで世界の子供たちが知っている著名な児童文学も、一人の母親の愛情から出発していることに何とも言えぬ温もりを感じた。

1978年にドイツ書店協会平和賞を受賞した際、多くの人々の共感を呼んだ家庭内暴力の根絶を訴えた彼女のスピーチの映像も展示コーナーで見ることが出来た。   ある母親が云うことを聞かない子供に向かって「おなたを叩くためのムチを森へ行って探しておいで」というと、しばらくしてその子供が石を持って帰ってきます。「ムチになる適当な枝がなかったから、この石で僕を叩いて」それを聞いた母親は、泣きながら息子を抱きしめ、「ごめんなさい。ママが悪かったわ。許してね」その日から台所の棚の上には、自分の戒めとしてその石が置いてあるというエピソードが語られていた。   その翌年の’79年、スエーデンでは子供への肉体的、精神的暴力を法的に禁止した最初の国となりその法制化へ向け多大な役割を果たしたのもリンド・グレーンだったそうだ。

今、日本でも育児放棄、幼児虐待、など、まともに聞いていられないようなニュースも後を絶たない現実が深刻化している。とても考えさせられる展示であり、大変勉強になった。このような展示をもっと沢山の方に見て欲しいと思った。

昨年の暮れにお兄ちゃんになった姪の3歳の長男に「ぼくもおにいちゃんになりたいな」いう絵本をお土産に買って帰った。  そして、その子と母親に読んで聞かせてあげたら、母親の方が涙ぐんでた。  おにいちゃんも優しくミルクのませるようになったんだって!      【幸】